ESTATE★椰子の木の下で 〜バリ島ずっこけ物語〜
  ひょんなことから、突然バリ島へ移住してしまった日本人家族の日々の喜び、驚き、感動を綴ったエッセイです。
バリ島生活泣き笑い。これから行き着く先は・・・!?
バリ島
バリ島ずっこけ物語 コンテンツ
HOME
バリ島ずっこけ物語
ずっこけ男バイクでGO!
バリ島両替所案内
インドネシア語
リンク
メールマガジン
格安国際電話
メール


インドネシアまで20円/分、ジャカルタなら11円/分の格安国際電話

インドネシア料理 エルイーアジア

リンク用バナー ご自由にお使い下さい。




第14話 なんでこんなに安いの? BackNext

ンドネシアの魅力の一つに食べ物の美味しさが挙げられるだろう。移住当初、どこで食べても南国独特の辛さが、妙に気候にマッチし美味しく感じられた。 特に僕は“ミーゴレン”(ヤキソバ)は大好物で、レストランに入れば馬鹿の一つ覚えみたいにそれをオーダーしていた。まるで“伊賀のカバ丸”だ(ちょっと古いが)。 ヌードルと言えばインスタントも日系の食品会社の味はインドネシア風。香港でもインスタントヌードルが昔から大流行だが、同じカップヌードルでも6種類ぐらいあり、それぞれ味は香港風だ。 出前一丁なども日本に売っていない激辛バージョンなんかもあったりして、香港に来た人にお土産に勧めたりする。日本の食品会社のマーケティング能力にはいつも感心させられてしまう。 インドに行った友人曰く、インドのカップヌードルはカレーの味がした。本当かよ!?タイではトムヤンクンの味がしたりして。ちなみにインドネシアのカップヌードはチリの味が強くて僕は好きだが、娘は食べられない。

港へ移り住んだ時がそうだったが、最初の頃、中華料理店の美味しさに毎日感激してた。香港人の友人が「ここの蒸しエビは最高!」「四川料理ならここ!」とか言っても最初の頃はどこ行っても同じように美味しく感じられたものだ。 ところが舌が慣れていくうちに従って、彼らの言っている意味が解ってきた。反対に日本へ香港人と出張したときに日本の中華の美味しさを自慢しようと思い、かつてこんなに美味しい中華料理があったのか、と思ったほどの銀座のとある美味しい高級レストランへ連れていったが、非常に落胆する事になった。 これはそこの料理の味が落ちているわけではなく、あまりにも香港の美味しい中華に慣れてしまって、変に舌が贅沢になった結果だ。 今では香港は日本料理ブームで、この不況にもかかわらず回転寿司はいつも長蛇の列だ。価格は日本に比べ2倍で、味は米も含め日本のそれと比較にならないほど落ちる。しかし、僕が当初どんな中華も美味しいと感じたように、彼らもそれを美味しいと思うようだ。10年前は刺し身を食べる日本人を“死体を食べるなんて気持ち悪い”と言っていた彼らが。

て、バリ島で普通のレストランで食べるのに飽きてきた僕たち家族は夜の屋台にくりだした。そこは市場に隣接しており、小さな運動場のような広さの所を昼間は駐車場に使い、夜は屋台や物を売る店が立ち並ぶ。縁日のようだ。焼き鳥屋、飲み物屋、揚げ物屋、肉団子スープ屋、チャンプル屋、ブロマイド屋、雑貨屋、T-シャツ屋… どこの屋台も価格を表示していない。まぁ勉強の為だ、多少ぼられても知れているだろう。流行っていそうなチャンプル屋を見つけカウンターに腰掛ける。ナシチャンプル(白ご飯の周りにいろいろおかずが乗っている)をオーダーし、一人で切り盛りしている初老のおばさんが愛想よく給仕してくれる。 僕は素手で食べるのは上手くないのでスプーンをもらう。美味しい!普通のレストランの味しか知らなかった僕からするとこの屋台の味は特に辛さの味付けが絶妙で、ペースト状になったチリの味(自家製)も、それとご飯だけで食べれるほどに美味しい。(その後お得意さんになってからは、わがまま言ってこのチリのペーストを倍に入れてもらうようになった。)ミークワさてお値段は? RP2500(約\35)! えっ本当?なんでこんなに安いの?それまではレストランでチャンプルに大体\100くらい払っており、それでも安いと感じていたのだが。それ以来屋台の常連になった事は言うまでもなく、いまではメニューによって、ナシゴレン(焼き飯)はここ、ミークワ(塩ラーメン)はここ、バクソ(肉団子スープ)はここ、と言うように4軒ほどのお気に入りの屋台を利用している。 持ち帰りもできるから便利だ。衛生管理は気になるところだが、今まで僕たち家族は屋台の食事でお腹をこわした事は一度もない。

る日、大都会(クタ)に出ようと家内も化粧をし、いつも着ないような洋服を着ておしゃれをして向かった。そこで折角大都会?に来たのだから娘の好きなマクドナルドで食べようという事になった。値段を確認せずに3人分オーダーしたらRP65,000(約\930)!マクドナルドでも客を騙すのかと呆れ、もう一度計算し直させた。 しかし、計算間違いではない。カウンターの係りの人に謝って全部キャンセルさせてもらった。生まれて初めてだ、マクドナルドでキャンセルした事は。娘よ、ごめん。香港だったら躊躇なく払っているが、ここでは他の物価と比較したら極めて高くなってしまう。ちなみにバリ島ではマクドナルドは場所により値段がまちまちである。 なるほど店内を見回すと客のほとんどは観光客だ。現地の人(僕も含め)にとっては高級食だ。

台が好きな理由は値段も手頃、味も好い事も然る事ながら、そこで働く人たちが親しみやすいからだ。別に彼ら彼女らと会話を楽しむわけではないが、いつも笑顔で迎えてくれる。それだけでもホッとして、心が休まるものだ。 先日、チャンプル屋さんで3人分持ち帰り用を注文したら、おばさんがまだご飯がお弼にたくさん残っていたにもかかわらず、わざわざ炊き立てのご飯を裏から持ってきてくれ、今日のおかずの美味しいのを勧めてくれる。 この様な気遣いは心底感謝したい。その日一日が楽しくなる。感謝する際、どういう訳か相手が日本語を理解できなくとも「ありがとうございます。」と日本語でお礼を言ってしまう。テレマカシーやサンキューよりも僕の感謝の気持ちが伝わる様な気がして……。

(1999.4.25)

  スポンサード リンク


BackNext


格安国際電話
インドネシアまで20円/分、ジャカルタなら11円/分の格安国際電話
インドネシアまで20円/分
ジャカルタなら11円/分






  スポンサード リンク




Copyright© Estate All Rights Reserved.